「紲」

来週日曜日、高松で関係者試写会が行われます。

そしてその週末の土曜日に東京で関係者試写会が行われます。

いよいよ映画「紲〜庵治石の味〜」が皆様のお目にかかる日がやってきました。

プロモーションの状況はというと、ただ今世界の映画祭に出品中で、秋頃までは世界中を旅して回ることになりそうです。国内上映はそれからになる予定ですので関係者以外の方々はもうしばらくお待ち頂けますでしょうか。

 

それにしても、「311」以降、あちらこちらで「絆」という言葉が口にされていますね。正直ちょっとビックリしています。

 

皆さんご存知の通り、僕らの映画は去年の暮れから「紲」と名前を変えて制作してきました。

最初監督からこのタイトルを聞いた時は、「なんてベタな」と半ば馬鹿にしていた節があったのですが、書家の祥洲さんが書いてくれた「紲」という力強い字を見た時に、完成した長編を見た時に、そして何よりこの映画製作に携わってくれた東京と高松の人たちの顔を思い出した時に、このタイトル以外のものは浮かんできませんでした。

 

(ぶっちゃけトークですが)さぬき映画祭脚本コンクール受賞賞金の50万円からはじまったこの作品。人が人を呼び、どんどんその繋がりは続いていき、どんどんその輪は大きくなっていき、今ではカンヌやモスクワの映画祭を目指す規模の映画になっています。

 

その思いはきっと「映画を完成させよう」なんてことが根源じゃないと思うんですよね。途中から僕は「映画なんてどーでもいい」とまで思って射たくらいですから(爆)。そんな事より大事なことは、「この人たちのことを裏切らずに自分の言ったことを全うする」ってことの方がどんだけ大事かって事に気付いたのです。結果それは映画を完成させることになるのですが、ね。

 

この映画はアイドル漫画原作ドラマ続編CM的映画ばっか作っている大きな映画会社が出資したり宣伝してくれる訳ではありませんし、僕と片岡監督を中心に「身の丈に合った作品」をしっかりと作ってきたつもりです。ここがゴールじゃないし、来週の試写会でようやくスタートだと思っています。

 

映画を見て感じ取ってくれるであろう「思い」は、最初から脚本に書かれていたことではなく、監督始め東京スタッフが高松に行き、土地の空気を吸い、人と会話をし、生活をして感じたこと、学んだことで表現できた事だと僕は信じています。少しでも多くの人にその思いが伝わることを願っています。

 

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