
- まずは自己紹介からお願いします。
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北川七瀬役の桝木亜子です。
- 庵治牟礼で地元の人とふれあってどのような印象を感じられましたか?
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今までは妹役とかが多くて、奥さん役でしかも実年齢と12歳離れた役、というのを聞いたときに、初めてだったので「どうやってやろう?」というのが一番の課題としてあって───ここに来るまでには漠然と『普通の奥さん』というイメージがあったんですけど、実際に庵治牟礼の奥さん方とお話をしてみると、『イイ距離感を保って自分たちも楽しんでいるなぁ』という印象を持つようになりました。
『つかず離れず』というか・・・家業としてやっているわけですから、24時間365日、旦那さんと一緒にいるわけじゃないですか。そんな中で「いつ別の時間を持つか、常に狙っている」というのを凄く楽しそうに話していらっしゃって、そういう楽しみを日常の中で探しているところが、逆に職人さんを支える『縁の下の力持ち』になっている理由なのかなぁ、と。
- 今回の視察で体験したことが、お芝居にどのような影響をもたらすでしょうか。
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東京にいると、例えば次の日に嫌なスケジュールがあったりすると、「どうしよう、どうしよう・・・」とスゴイ悩むことがあるんだけど、こっちの奥さん方の話を聞いていると、次の日が楽しいんだろうなぁ、と感じました。
役作りに活かす為には、「職人さんの奥さんになろう」という自分のやる気を出すことが一番の方法なのかな、と。役に対してイメージはあったんですけど、今回実際の奥さん方にお会いしたことで、その方たちから受けた印象を、そのまま出す事ができたらいいな、と思っています。 - 今回の舞台は、どういう人に観て欲しいですか?
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東京の人は目を合わせたり、挨拶をしたりというのがあんまりなくて、こっちでは知らない人でも挨拶をしてくれる。・・・そういう感覚を知らない人、普段『自分』を余り表に出さない人に、特に観に来て欲しいですね。
(2011年9月11日)