
- まずは自己紹介からお願いします。
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南方八重子役の千はふりです。
- 庵治牟礼で地元の人とふれあってどのような印象を感じられましたか?
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庵治牟礼に来て感じた事は、「庵治が~」「牟礼が~」という言葉が頻繁に出てきて・・・皆さんが『街を愛している』ってことですね。
プロデューサーとも「東京には環境やモノが整っていて、何でもある。でもその代りに人の繋がりが希薄で、人が育たない、というのがあるよね」というような話をしていたんですが、こちらに来て、自然が生み出した元々あるものの中で、人が育ち、人と人との繋がりが深くなっているんだなと感じました。
- 今回の視察で体験したことが、お芝居にどのような影響をもたらすでしょうか。
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私が演じるのは、なすびさんの福島での経験が元になって生まれた(実際に庵治にモデルとなるものが存在しない)『スナックのママさん』なのですが、職人さんの仕事に対する心意気だったり、ON/OFFの緩急の付け方だったりと、色々伺って───こういう職人さん達が集って心と体を休めに来る、そういう空間・場なのか、と・・・。そんなスナックのママ役として今回感じた事を舞台でにじみ出せるようにしたいなと思っています。
- モデルとなる人がいないという難しさはありますか?
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元になっている人がいない、全くの架空の人物なので、逆に自由にやらせてもらえるかな、と。ただ、皆さんが庵治・牟礼を愛している、大切にしているという気持ちを受け止めて演じたいと思っています。
「年齢を高めに作った方がいいのかな」とか「アダルトな雰囲気が必要なのかな?」と考えてなすびさんにも相談してみたんですけど、「そこは自分に寄せていい」ということだったので───生身の自分そのままで出る芝居っていうのが今までなかったんですけど、自分なりの南方像を作っていきたいです。
(2011年9月11日)