庵治・牟礼の女性達に元気をもらった撮影班は続けて牟礼町にある別の加工工房へ向かいました。
初日二つ目のロケでは庵治石そのものをテーマにしたCMのための撮影を行います。
職人さんの作業場はやっぱり画になる
『AjiiCM・機械道具篇』をご覧になった方はきっとお感じになったことと思いますが、職人さんの作業場はとってもカッコいいんです。
迫力のある大きな機械と、思わず「私も使いこなしたい」と思ってしまうような道具たち。
機械の音と石の音。それらがふと止んだ時に感じる密度の濃い空間。
厳しい顔をして石に向かう職人さんと、恐る恐る話しかけたときに返してくれる優しい笑顔。
そういったもの全てによって生まれていく庵治石の魅力が次々とカメラに収められていきました。
『機械道具篇』がお好きな方なら、現在製作中の新しいCMはきっと気に入って下さると思います。
庵治魂
AZiSという庵治石を使ったオーディオ機器の製作をきっかけとして生まれた『庵治魂』というものがあります。
これは『あじだま』と読み、その語感の通り球状になった庵治石です。
この庵治魂、ウチにも一つあるのですが、仕事をするデスクに置いておいて、作業の合間や集中して考えたい時に掌でにぎにぎと転がしております。
なんだかそうしたくなる石、なんです。
初日最後の撮影はその庵治魂の製作工程。
この球状はどうやって削り出されるのか分かりますか?
アイスクリームだったらあの大きな計量スプーンのようなヤツでくりんといけそうですが、相手は水晶と同じ硬度7を誇る庵治石です。
ハンドメイドの一点モノ
「なんかそういう球状に削る機械があって・・・」
と私も最初はそう思っていたのですが、なんとほぼ全て手作業なんです。
円柱状になった庵治石から、職人さんの手作業でみるみるうちに球状になり、さらにそれを磨きあげていくと・・・庵治魂の完成です。
見ていると『削っていく』というよりも『生まれてくる』という印象です。
職人さんのゴツイ手と、その手に宿る繊細な技術。その対比がすごく面白かったです。
撮影班が思わず見入ってしまうその工程が、CMではどう表現されるのか・・・楽しみです。
手作業だから生まれる面白い動き。
この庵治魂は転がすと面白い動きをします。機械ではなく手作業だからこその不規則な動き。
こういうところが暖かみを感じる理由になっているのかもしれませんね。
ちなみに、この庵治魂。いくつも並んでいると私達にはどれも一緒に見えるのですが、職人さんは「あ、これワシのや」と見分けることができるそうです。