ラジオ出演後の人へのグループインタビュー(その2)
なすびさん、石田さん、三枝さん、提坂さんの4人は、視察終了後他のキャストを空港で見送り、地元ラジオ局に生出演。本来なら「本当にお疲れ様でした」で宿へ向かうところなのですが、「もう少しだけ」とお願いして、グループ対談形式でインタビューさせてもらいました。
その1はコチラ。

- 三枝さんの「石田(将士さん)、植木(祥平さん)とは同じ劇団の仲間であり、切磋琢磨しあう存在である」、という話を受けて・・・
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製作総指揮
でも、今言ったことって庵治牟礼の人間も一緒で、同じ庵治石を扱っている仲間なんだけど、『どこかに墓石を注文する』ってことは他の職人からすると「取られている」っていう側面もあって、そこは切磋琢磨なんだよね。
- 庵治石に関する人は、全員が庵治牟礼に集まっていて競い合ってる。仲良いようで競合しあってて、でもやっぱり仲が良くて・・・という感じですね。
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三枝
例えば、石あかりロードでもそうですけど、色々な職人さんが作った石あかりがあって、「ここはイイ」「ここはイマイチ」とかって、お客さんに判断される。技術だったりセンスだったりを認め合いつつ競い合って、一緒になって庵治石の魅力を広めていってるんですよね。
で、今回こうやって見学させてもらったりしてたくさんの気持ちを頂いた・・・そういうのに「どうやってお返しをするか」って考えたときに、結局今回の12人みんなが、同じ所に向かって切磋琢磨することが、先ずは大事なんじゃないかなと思うんです。その感覚は絶対忘れないようにしないと。
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なすび
今回の視察で、僕らが感じた事頂いたものを、僕らなりに消化して、僕らなりに表現するっていうのが必要なんですよね。
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提坂
色んな考えや想いがあるんですけど、こう・・・全部がそういうところに繋がっていきますよね。
- どんどん自分たちで作品のハードル上げていっちゃってるけど・・・(笑)
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なすび
ハードル上げすぎて、「あれ?これもう高飛びじゃね?」って位に(笑)
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提坂
実は、ちょっと前まではスゴイプレッシャーがあって、落ち着かない自分がいて、モヤモヤしてて、でも「やる前からそんなんじゃダメだ」って思って・・・だからがんばりますよ!
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なすび
誰もが最初っから出来るなんて思って無くて、俺たちも最初っから出来てなきゃなんて言うつもりもないし・・・。むしろ最初っから出来てたら「オレ等いらねんじゃね?」って。
- 確かに。イイコト言うねぇ。流石座長。・・・では次に石田君。
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石田
3番目に話すので、「以下同文」って感じになっちゃいますが(笑)。怒濤の二日間だったんですけど、ホントにスゴク良くしていただいて・・・ありがとうございます(総指揮の大久保さんに礼)。
舞台作品ですが、基本的に映画とやることは一緒だと思ってます。「声が届かない」とかそういった所は別として、僕は別に映像芝居とか舞台芝居とか分けてるつもりもないですし、映画の時と同じように精一杯やるって事だけですね。・・・気持ちの面で言いたいことはトシ(三枝さん)が言ってくれたので・・・
あと「キズナ」という字を糸偏に『世』の方にしたっていうのが、横の繋がりだけじゃなくて縦の繋がりというか・・・輪廻転生じゃないですけど、そういうのが石職人さんと話してるだけで伝わってくるのが庵治牟礼なんですよね。
今日も製作総指揮の大久保さんが仰ってたんですけど、「俺たちは人の想いがこもっているものを作っているから妥協は出来ない。自分が満足するまで何回でもやり直す」って。それはホントに俳優と一緒なんですよね。「大久保さん俳優だったっけ?」って思うくらい。 -
なすび
映画作って、舞台作って・・・後はもう『出る』しかないですよ(笑)
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石田
職種は違えども、そういうところで通じ合ってるというか同じ考えを持っているというのが、安心というか信頼になって、やっていけるなと思えるんですよね。
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三枝
だからこそ結果が必要なんだよ!
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石田
そう。心が熱くなる瞬間が多々あって・・・同じように愛を注いで下さった庵治牟礼の方々に恩返しができたらな、と思うんですよね。
- 石田君が芝居をする上で心がけていることは?
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石田
自分のあるがまま、を心がけてます。それで「あ、今のままじゃダメだ」と思ったら普段から変えないといけないな、と。
- ありがとうございました。では最後になすびさん
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なすび
今回は、作品中では映画に引き続き東野五郎役を演じ、スタッフとして作・演出もやらせてもらってます。
そっちは本名の浜津智明名義でやっているワケなんですが、今作では、実際の庵治牟礼で『今起きている事』を踏まえつつ、映画では描かれていない五郎のバックグラウンドを描きたいな、と思っています。そういう意味でもキャストの皆さんには実際に、今の庵治牟礼に一度は触れておいてもらいたい、庵治石の今を知って欲しい。そしてそれを舞台でアウトプットして欲しいと考えていて、それを実現させて下さった庵治牟礼の人達に先ずは感謝したいです。
- 今回は座長ということになりますが・・・
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なすび
そうですね。皆さんの支えがあって旗を振らせて頂いている感じですね。でも自分の中では、それはあくまでも形の上だけであって、キャスト・スタッフさん一人一人が主人公なんだよ、みんなが手を携えて作っているんだよ、というのを証明したいという気持ちが強いです。僕はたまたまその旗振り役だということですね。
- 座長として、今回の視察を経て、キャストのみんなへの影響は?
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なすび
当たり前だけど、何も持って帰らなかった人は絶対いないと思います。個人差はあって、それぞれが見えたもの、感じたものは違うかもしれないけれど、同じ体験を共有できたのは大きいですね。明日から稽古が始まるんですけど、今後は、個々が感じたものを引き出しながら、それも共有して相乗効果のように高めていければと思っています。
今回の視察が直接的に何かしらの影響を与えるというよりも、一瞬一瞬の積み重ねがそれぞれの中で熟成されていって自然と出てくるようなものになるんだと思います。今回は全くの架空の話ではなく『モデルとなる人がいて庵治石というものが実在して』ですから、そのリアルに触れられたというのはきっとどこかで活かされてきますね。
- 映画と舞台というステージの違いについて
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なすび
漫画とか小説のような原作があってやるものとは違って、完全オリジナルで、脚本はあるけれども稽古をしながら、演じながら創り上げて行くという部分が大きいので、そういうフレキシブルなところは最大限に活かしていきたいなと思っています。
- それがなすびさんが舞台にこだわる理由でもある?
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なすび
ん~そういう所がありますかね。あとは目の前にいる方がどう反応するかっていうライブ感ですね。
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製作総指揮
今回の視察がそこへ向かうための一つのスタート地点になるといいね。
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なすび
そういう意味では、地盤固めというか・・・最高の土壌を与えて頂いたと思ってます。
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提坂
そうですね~。
- 今回二日間ともいい天気で・・・
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なすび
前日くらいまで結構涼しかったと聞いていたんですけど33度以上・・・遍路旅を思い出しました(笑)。
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製作総指揮
天気が良かったから、愛子さん(カメラマン:中野愛子さん)の写真もいいのが撮れてた。
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なすび
撮影の時に僕もちょっと見せて頂いたんですけど、まぁ素敵な写真が一杯。
- なすびさんの脚本を元に、全員で一つの舞台を創り上げて行くという中でのまとめ役となるワケだけど、皆さんに対して一言
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なすび
『作・演出:浜津智明』と銘打った作品である以上、その部分に対しては全責任を負うという腹づもりは既に決めています。決めたからこそ製作総指揮である大久保さんにこの舞台の話をさせてもらっています。上演までに色々なことが起こると思うんですけど、僕は皆さんを信頼しています。「だから皆さんも僕を信頼して」という事ではなく、単に僕の決意として言うんですけど。
- では最後に皆さん言い残したことがあれば。
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提坂
(食い気味に)香川大好き!
(2011年9月11日・・・というか12日)

- 名前
- 石田将士Masashi Ishida
- 役名
- 石職人:西山拓真
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- プロフィール

- 名前
- 三枝俊博Toshihiro Saegusa
- 役名
- 石職人:小柳和馬
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- 名前
- 提坂笑加Emika Sagesaka
- 役名
- 松田美空
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- プロフィール